まず初めに理解していただきたいことは、水槽の自作はとても危険を伴います。
これを見て製作を考えられた方は自己責任でお願い致します。

構想



上図が構想図です。
このような設計で上記サイズの水槽にするためのアクリル板を用意。
今回でのアクリル板のサイズは、
底面部1枚=600×600mm
側面部2枚=588×445mm
前後面2枚=600×445mm
これをうまく組み合わせると最終的に600×600×450mmぴったりになります。
上部補強材のサイズは、
30×558mmを4枚
これで水槽内側へぴったりとはまるようになります。

水槽を自作する上で一番重点を置かなければいけないことは、何と言っても強度です。
これを無視することは危険を伴うので、上図の様に各箇所へ補強を行っています。
市販のアクリル水槽を見てもらっても解ると思いますが、上面に蓋を置いたりする台座のようなものが付いています。
大型の水槽ではセンターにもありますが、これももちろん補強という役割も果たしています。
市販品ではここまでの過程になると思いますが、
やはり自作という恐怖もありますので、更にアクリル三角棒で側面4角と底面4角に補強を施し、
その上からシリコンボンドを厚めに塗って水槽の崩壊・水漏れを防ぐ作戦です。

最終的には3重管を設置してメインタンクとの集中濾過を目的としています。

材料
 
まずはアクリル板。今回は安価な押し出し板を使用しています。
キャスト板との違いはパッと見かわりません。
アクリルカッターは補強のL字を作るために使用しましたが、他の部分は使用していません。
アクリルカッターなどで切断すると、どうしても切断面がまっすぐにならずうまく接着できません。
水槽崩壊が起こる最大の原因ではないかと。
ですので、今回はアクリル板を購入したショップで、あらかじめサイズを伝え切断してもらっています。
仕上がりはどこを切断したかわからないくらいでした。
結局アクリル加工の道具をあらかじめ持っていない場合は、ショップなどで購入する場合と同じくらいのコストが掛かります。
底面部アクリル穴あけ

まずは3重管を設置するための穴あけから。
この3重管を固定する台座のようなものは、オーバーフローの配管をメインで取り扱っているショップさんで購入しました。
アクリルの穴あけは電動ドリルにて。
穴あけの際はあまり一気に行かず、数回に分けて穴あけしていくとひび割れや熱での変形を防げます。

アクリル接着

底面部に側面部を一枚づつ接着していきます。
側面部と前後面部のサイズが違うので前後面のどちらかから接着して行き、
次に側面、次に前後面、最後に側面と言うような順番が良いと思います。
もちろん接着する際は底面と直角を保っているように慎重に固定していかなければならない。
接着に関しては接着面にスポイト、もしくは注射器で流し込むように入れていきます。
このときにアクリル板に接着剤が垂れないように注意。
垂れてしまうとアクリルが溶けて跡が残ってしまいます。

接着面の補強

画像がわかりにくく申し訳ありません。
これは接着面に三角棒を当てアクリル接着し、その上からコーキング剤を打っています。
三角棒・コーキング共に上面ぎりぎりまでしていないのは、
上部補強材を接着するためです。
上部補強

まずL字の補強材を四隅に接着し、
その上へ30×558mmにカットしてもらっているアクリル板を渡します。
そしてL字へ接着、水槽設置面へ接着しています。
完成

数日乾かして完成です。
やはりプロが作るものと比べると見劣りします。
水漏れチェック

乾燥後水入れし漏れがないかチェック後本稼動です。
今回製作したものは今のところ水漏れなしですが、
アクリル厚が薄かった為少し膨張しているように思えます。
あまり気になるほどではないですが、
側面を8mm厚にすればよかったと後悔しています。

危険があるとは言え、やはり自分で作ったものは妙な満足感があります。
皆さんも是非作ってくださいとは言えませんが、これも一つのアクアリストの形ではないでしょうか??


back